実家が空き家になった時にやるべきこと
地方をはじめ、全国でも社会問題となっている「空き家問題」
少子高齢化・人口減少の波を受け、今後も空き家は増加して行くと見込まれています。
・もし、実家が空き家になったら?
・空き家を上手く活用するには?
長年住宅に携わってきたプロの目線から、空き家の注意点について、空き家の活用例などを解説致します。
「空き家」に対する選択肢とそのメリット・デメリット
空き家問題は、突然の不幸などにより急にやってくることも多くあります。
忙しく過ごす中で、突然空き家問題に直面すると「とりあえず放置して落ち着いたら考えたい」と思う方や、思い出の詰まった実家であれば、「できるだけこのまま残したい」 と思う方も多くいらっしゃいます。
まずは「空き家」に対する選択肢とその際のメリット・デメリットを解説します。
選択肢1. 自分で住む・住まいとして置いておく
- 思い入れのある建物を引き継ぐことができる
- 家具・家電などをそのまま置いておける場所がある
- 片付けを急ぐ必要が少ない
- 宿泊先として使用が可能になる
デメリット
- 古い家の場合、間取りや設備など不便な事が多い
- 修繕費用・維持管理費などが掛かる
- 固定資産税・都市計画税など税金がかかる
選択肢2. そのままの姿で売却する
- 売却益を得る事ができる(現金化できる)
- 固定資産税や都市計画税など税金を支払う必要がなくなる
- 維持や管理に関わる費用や手間を省ける
デメリット
- 受け継いできたものを手放すこととなる
- 売却時に手数料や登記費用、譲渡所得税などがかかる
- 古い家の場合高く売る事が難しい場合も多い
選択肢3. 賃貸に出す
- 思い入れのある建物を残すことができる
- 家賃収入を得る事ができる
- 空き家にならない分、建物や敷地の維持、管理をしやすい
デメリット
- 賃貸に向けて手入れをする場合費用がかかる
- 賃貸した後も管理に費用や手間がかかる
- 固定資産税などは基本的に貸主の負担となる
- 一度入居が決まるとその後貸主の思うように扱う事が難しい
選択肢4. 更地にする(建物を解体する)
- 古い建物の管理が必要なくなる
- 活用用途の選択肢が増える
デメリット
- 建物の撤去工事や整地など、更地にするまでの費用がかかる
- 建物を撤去する事で、土地の固定資産税が高くなる
選択肢5. 現状を維持する・放置する
- 今後の事をゆっくりと考えられる
- 新たに必要となる工程や費用が少ない
デメリット
- 人が住まない為建物の傷みが進みやすい
- 草刈りや植木の手入れが行き届かず、近隣住民に迷惑をかける
- 固定資産税など税金がかかる
- 定期的に出入りをする場合、頻度が少なくてもライフラインを止めることが難しく光熱費がかかる
- 居住者が居ないことにより不審者の発生や放火など起こりやすい
- ※「特定空き家」の指定を受ける事がないよう庭や外構部分も含めた建物の手入れ、管理などが必要となる
※「特定空き家」とは
空き家の中でも、手入れがされず放置状態で建物の傷みが見られたり景観を損ねる・安全や衛生上様々な問題を引き起こす可能性があるものを「特定空き家」としています。
【特定空き家の認定基準】
・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
特定空き家に指定さると所有者に対して改善命令が出されることとなりそれを無視すると過料が課せられたり、勧告を受けた翌年から土地は「非住宅用地」として課税されることになり、固定資産税や都市計画税が大幅に上がってしまいます。
空き家を相続した時には全くそんな気は無かったとしても、突然のケガや病気で管理が難しくなりその間に建物の劣化が大きく進んでしまったり、維持管理費の捻出が難しくなる場合もあります。
空き家を所有することになった時には“放置“の状態になることが無いよう早めにプランを立てていきましょう。
空き家の活用方法にはその他にも空き家をリノベーションしてから住む方法や、事業用地へ用途を変更するなど、様々なパターンが考えられます。どの選択がベストとなるのかを決定することは容易ではありません。
それぞれのメリット・デメリット、かかる費用などを明確に整理し、後悔のないプランを立てられるようプロへの相談が必要な場合はお気軽にご相談ください。
実家が空き家になったらやる事リスト
1. 今後の方針を出来るだけ早く決める
出来るだけ早く空き家を今後どうするのか検討し、必要な作業・手続きに取り掛かりましょう。
2. 不法侵入など防犯対策を行う
空き家と言っても不法侵入などを防ぐため防犯対策は必要になります。
高価な物を人の居ない家に残さない事はもちろん、シャッターを下ろす、見通しが悪くならないよう草木を管理するなど
不審者が侵入しにくい家になるよう対策することが必要です。
3. 電気・水道・ガスなどが必要のない場合は止める
水道光熱費は使用しなくても基本料などが発生するため必要のない場合は契約を止めておきましょう。
ただし定期的に出入りし建物の管理などを行う場合は必要となる可能性が高いため先を見据えて検討しましょう。
4. 建物を残す方針の場合は定期的に手入れを行う
建物は人が住まなければ湿気が溜まりやすくなったり、雨漏りの発見が遅れたりと傷みが進行しやすくなってしまいます。
建物の老朽化を遅らせたり、傷みの早期発見の為にも定期的に風を通したり、建物の点検を行いましょう。
5. 庭や駐車場などの管理を行う
一軒家の場合、庭や駐車場も忘れず手入れをし、管理しましょう。
草木の手入れや物置の管理などは防犯面でも必要となってきます。
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